4/25の深夜にキンマwebアカウントからこんなポストが投稿された。
これが、プチ炎上した。
リプ欄にも、引用リポストにも疑問のコメントが並んでいる。
個別に引用することは避けるが、大別するとだいたい下記のようなことが書かれていた。
- 時代錯誤である
- 麻雀ファンの女性をバカにしている
- セクハラにあたるのではないか
- 気持ち悪い
- 「モテる」と「彼氏にしたい」は別なのでは
- 「推し」と「彼氏にしたい」は違う
- なぜこんなことを聞くのか
- 「女性のみ」を性善説に頼る時点で有用な結果が得られなさそう
リプ欄、引用リポストでの賛否は
「意味がわからない」など否定寄り:「気になる」など肯定寄り = 2:1くらいか。
ポスト元に捕捉されないように、リポスト後のポストなど(いわゆる空リプ)での言及も見かけたため、実際には2:1より「否」多めな気がする。
なぜ、このように不快感を示す人が多かったのか。
なぜそのようなギャップが生まれてしまったのか。
この記事で深掘りしていこうと思う。
そして、なぜこの記事の筆者(あまご)はこのような記事を書こうと思ったのか、についても、最後に記載する。
プチ炎上した理由
時代錯誤
最初に、多く見られた「時代錯誤」という意見について深掘りする。
まず、「彼氏にしたい男性プロ雀士」をテーマにしたアンケートが女性のみを対象としている点が、時代遅れのジェンダー規範を反映しているととられた。
女性がスポーツそのものではなく、選手の恋愛的魅力に主に関心を持つという前提があると考えられ、
これが現代のジェンダー平等の価値観と乖離しているため、反発が起こった。
これは、意見の中にあった「麻雀ファンの女性をバカにしている」というコメントからも読み取れる傾向である。
実際には、2021年のSheepDogの調査で、20代女性の44.67%が麻雀への興味関心・経験があるとの結果が出ており、多くの女性が麻雀というゲーム自体に関心を持っていることがデータとして示されている。
このアンケートの構造は、日本のアイドル文化で行われる投票など、過去に物議を醸した事例を彷彿とさせている。個人を表面的な特徴に還元し、モノ扱いするような行為が、時代遅れと見なされたのかもしれない。
次に、血液型を尋ねる質問があった点である。
血液型別性格診断は、2025年の現在では疑似科学的だととらえられ、時代錯誤感が強まった。
さらに、「彼氏」「回答は女性のみ」とした点が、異性愛者の視点のみを前提とし、LGBTQ+の存在や性的指向の多様性を無視しているととられていると考える。
(これについて問題視している意見はそんなに見られなかったが。)
ジェンダーロールの押し付け
「時代錯誤」の項目とかぶるが、
今回のアンケートは、日本に根強く存在している「女性は家庭や恋愛に関心を持つべき」というステレオタイプに基づいて設計されたように見える。
これは、既婚か未婚かを尋ねる項目からもうかがえる。
女性がスポーツを純粋に楽しむ主体としてではなく、恋愛的視点から選手を消費する存在として扱っていると解釈され、反発が起こった。
「近代麻雀」への期待が裏切られた
「近代麻雀の質が落ちた」というようなコメントも見られた。
どうやら「近代麻雀」は、こういった下世話な話題を扱うのは適切でないと思われているようだ。
これは、麻雀という競技を広く発信するメディアとして、また
憧れの対象である麻雀プロを多く集める「麻雀最強戦」という大会の主催としての「近代麻雀」への期待があり、それが裏切られたと感じられたために批判が高まったのだろう。
「モテる」「彼氏にしたい」「推し」は別物
このアンケートの意図を、発起人である近代麻雀の金本編集長が語っている。
↑にある「一昨日の荒さんの記事」はこちら
おそらく、「本当に一番モテるのは瀬戸熊さんなのか?」という意図なのかもしれない。
(はじまりからして結構失礼だとおもうが、それは置いておく。)(近代麻雀ノートのメンバーシップ会員なので許してください。)
ここで、「モテる」を定義するにあたり、「彼氏にしたい」という設問にしてしまったため
「それは違う」と思った人が強烈な違和感を抱いた。
「モテる」は客観的であり、「彼氏にしたい」は主観的なのだ。
オタクの中には「自分は壁になって推しの活動を見ていたい」と思う人も多く、「壁オタク」とも呼ばれる。
そういう人は、自分の存在を急に出されて、冷や水を浴びせられたような心持ちになっただろう。
また、「モテる」は広い意味で「好意を持たれる」という意味になるが
「彼氏にしたい」は「恋愛」を想起させられる言葉になっている。
「好意」と「恋愛」は、似ているようで全然違うため、混ぜられて拒否反応が出た人も多くいたと思われる。
話の主題とはズレるが、「似てると思われてるけど全部別!」について興味深い投稿があったのでここで紹介する。
「このマンガ」↓
重なった誤解が生む、すれ違い
元のアンケートに「推し」という単語は一切書かれていなかったが、
「推しを彼氏にしたいと思ったことなんてない」という感想が多く見られた。
これは、このアンケートで「彼氏にしたい男子プロ」を「女性のみを対象」にして問うてしまったことで、
女性は男子プロを彼氏にしたいと思われている
↓
彼氏にしたいから男子プロを推していると思われている
↓
麻雀の技術や姿勢などでなく、外見的魅力や表面的印象でしか麻雀を見ていないと思われている
↓
女性ファンをバカにしている
という連想ゲームになってしまったのではないかと思われる。
また、年代、血液型、既婚か未婚かを聞く設問のせいで、恋愛対象として見ることへの生々しさが出てしまった側面もあると思われる。
「恋愛的な好意」への印象の、男女非対称性
ややステレオタイプな話となるが、「恋愛的な好意」に対して、男女で別の印象を持つことが、すれ違いの原因になったのではないかと考える。
女性は興味のない異性からの恋愛的な好意に対し、「気まずい」「気持ち悪い」と感じる場合が多い。(これはデータとして出ている。)
それを推しに向ける=不快感を感じさせる という存在だと自分が思われていることに、いらだちを覚えたのではないか。
一方で、男性は「好かれること」をポジティブに捉える傾向がある。(これもデータがある。)
男性は初対面の異性に対して「物理的魅力(外見)」を重視する傾向があり、「好意を持たれること」自体を外見的な承認と捉え、比較的ポジティブに受け取りやすい可能性がある。
- 男性である金本編集長は、アンケートで好意が寄せられたら男子プロも嬉しいだろうと思った。
- アンケート対象の女性たちは、アンケートを通して恋愛的な好意を表明されたら、応援している男子プロが迷惑したり気持ち悪がったりするのではないかと思った。
上記はどちらも私の推測だが、このすれ違いが、今回のプチ炎上の肝にあるのではないか。
炎上を防ぐためにどうしたらいいか?
対話型AIに聞いてみました。(急な敬体)
4500文字も返してきたので、項目だけ載せます。
- 企画の意図と目的を明確に伝える。
- ジェンダー規範やステレオタイプに配慮し、性的マイノリティの視点も取り入れる。
- 現代のファン文化や価値観に合わせた内容にする。
- 事前にリスクを評価し、炎上対策を準備する。
- メディアとしての社会的責任を意識し、競技の発展に貢献する企画を重視する。
- SNS時代の特性を理解し、拡散リスクを管理する。
「1.」の対策が面白かったので紹介します。

確かに、麻雀最強戦に出られるアンケートに結びつけている人も見かけたので、意図を説明することは大事だったのかもしれません。
なぜ私はこの記事を書いたか
私的な内容なのであまり親しくない人や、興味を持っていない人には読まれたくないのが本音ですが、この長〜〜い記事をここまで読んでくださったということは、多少興味を持ってもらえたのかな、と思って書きます。
私が昨日の深夜にこのアンケートを見たとき、「男子プロを彼氏にするとしたら?」という仮定の思考実験として受け取り、気軽に回答しました。
彼氏に求める要素とは何か、その要素を満たす男子プロとは誰なのか?、というのを色々仮定して考えるのは面白かったです。
起きてみて、否定的な意見を見かけ、多くの人が「私は推しを彼氏にしたいとは思わない」という論調だったため、「『推し』、どっから出てきた?」「最初から仮定の話だったんじゃないの?」と思いました。
どうして多くの人にそう思われたのかを深掘りしていったら、ブログ記事が1本書けるくらいの分量になっていたため、こうしてまとめて公開しました。
私はたまに多くの人と感覚が違うことがあるので、違う理由を確認しておかないと社会でうまくやっていけないと思い、深掘りした次第です。
私が多くの人と感覚が違うことについて、性別(セクシュアリティ)という観点で分析すると、
こころの性はXジェンダーで、表現したい性はノンバイナリーらしいです。
(医学的・科学的に基づいた分析ではありませんが、参考までにhttps://anone.me/inquiries/9414a0912db5fc7de9f8172f701f02e6)
納得感がない部分もありますが、性別や所属組織等で自分をひとくくりにされたくないという気持ちは強いです。
上記は一例ですが、思考や嗜好が多数派じゃないなあと思うことは、挙げればきりがないくらい、人生でたくさんありました。
あと、親の代からのクリスチャンなので、日本の多くの人とは違って、特定の神への信仰を持っています。
それに、女性にしては身体が大きいです。
多数派じゃないと、世の中が提供してくるものをそのまま享受できないことが多くなります。
性別の観点だと、女性物の服のフリーサイズは入らないことが多いです。女性用の靴下のかかとの位置が合わなくてすぐ穴が開くことはサイズが合っていないからだと30歳を過ぎてやっと気づき、男性物の靴下を買うようにしたら解決しました。
キリスト教の観点だと、以前所属していた会社でリーダー以上は仕事始めの神社参拝が必須と言われ、毎年「喪中なんで」と断っていました。会社で心象を悪くしないことと信仰を守ることを天秤にかけるのは辛かったです。おみくじなど、宗教的アイテムがファングッズで出ると、買えないなあと思いながら見ています。
そんな日々なので、世の中の色々なものの中から「自分が食べられる場所を食べる」みたいな、for meとnot for meの精神が自然に身につきました。
アンケートの話に戻ると
私は自分の嗜好や思想が無視される世の中の振る舞いに慣れているので、今回のアンケートも別に気にならなかったのだと思います。
自分が男子プロを彼氏にしたいかどうかと、彼氏にしたい男子プロを思考実験的に考えることを、自然に切り離せるのです。(それを近代麻雀がアンケートで聞くこと自体の是非は置いておいて)
今回のアンケートに不快感を抱いたのは、シスジェンダーの異性愛者女性が多かったのかもしれません。(統計的にも多いですし。)
「女性=自分」が対象なのに、自分の嗜好(「好き」)が誤解されていると感じたから、「誤解を解きたい」「間違いを正したい」と思って、意見を表明した結果、プチ炎上っぽくなったのかもしれないと思いました。
全ての少数派の人間を考慮に入れていたら、社会(特に経済活動)が円滑に回らないよねと思います。少数派の自分を厚遇しろとも思っていません。ましてや少数派を代表してとかも全然思っていません。
ただ、もしこれを読んでいるあなたが社会でお仕事をするうえで、無料で小コストでできる配慮を実施してくれたら、少数派からの好感度は上がると思いますよ!!! というのをお伝えしておきたいです。
アンケートだったら性別の選択肢に男女以外を設けてみたりとか。
少数だけどこういう意見もあるんだね〜 くらいに思ってもらえたら嬉しいです。



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